精密根管治療

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精密根管治療

当院では勘や手探りに頼るのではなく、マイクロスコープを使い数十倍に拡大した視野化で根管を確認しながら、治療を進める「精密根管治療」を行っています。

精密根管治療は保険適用外の治療ですので、使える材料や処置時間に制限はありません。ラバーダムを使って、唾液が入らないように細心の注意を払いながら精密な治療を行います。

また、柔軟性の高いニッケルチタンファイルを使用することで、根管の隅々までしっかりと歯髄を除去することが可能になります。

根管内の殺菌が終わったら再感染しないように隙間なく詰め物をしますが、保険治療では使うことのできないMTAセメントと呼ばれるものを使います。海外では歯を長く活かすためにMTAセメントの利用は必須と言われていますが、高価な材料のため、当然保険治療で使うことはできません。

次の表は、マイクロスコープやラバーダムを使った高い精度の治療を行い、セラミックなどの隙間が少なく、細菌が入り込まないような精密なかぶせ物を使った治療（Case1）から、目視のみでラバーダムを使わずに低い精度で治療を行い、銀歯やプラスチックのような、隙間ができやすく、二次むし歯になりやすい素材のかぶせ物を使った治療（Case4）のそれぞれの成功率を表しています。

高い精度の治療と精密なかぶせ物をすることで治療の成功率は90％以上、つまり、歯を残せる可能性が格段に高くなります。これはそのまま、再治療になる可能性を低くし、歯を残すことに直結しています。

根管治療の再治療は何度も行うことはできません。どこかのタイミングで抜歯せざるを得ない状況になるためです。だからこそ、そうなる前にしっかりとした治療を行っていくことが大切なのです

もちろん、保険治療でも歯科医師は最善を尽くしますが、使える材料や手順がすべて国に決められている中では、限界があるのも現実です。

一般的にケガや病気になり病院で治療をする際には、ほぼすべての治療は保険で対応が可能でごく一部の高度先進医療のみが自費治療、というのが「自費治療」に対する認識かと思います。しかし、歯科では、ほぼすべての治療が自費治療で、ごく一部の必要最低限の治療のみが保険適用になっています。

そうすると、保険適用外のラバーダムを使ったり、マイクロスコープを使って時間をかけて治療をすることはやはり難しいのです。

当院では、「抜歯するしかない」と言われた歯を残すことができるかもしれません。もちろんすべてが100％残せるわけではありませんし、当然抜歯しか選択肢がないケースも多々あります。

しかしながら、できるだけ皆さんの気持ちに寄り添った治療方法を選択肢としてご提示したいと考えています。 歯の保存に対して、お悩みのある方は、まずは一度ご相談ください。

実際の診療中のマイクロスコープの映像はYoutubeにてご覧ください。